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ホワイトデー キャッチコピー
家族は、思ったよりゆっくりと家族のことを知っていく。
驚いたことに、父からホワイトデーのお返しが届いた。実家から何かが届く時、宛名の筆跡が母のものであることが常だった私にとって、父のいかつい文字で書かれた私の名前には、ハッとする新鮮味があった。そもそも、チョコレートを贈ったのだから、お返しが届いて驚くことはないのだが、思えば、両親から何か贈られたことはあっても、贈り主が父だけということは今までの人生で一度もないことに気付いた。私はと言えば、子どもの頃、お小遣いをはたいて父にチョコレートを贈ったことがあったが「小遣いをこんなことにつかわんでいい」と言われたことと、そのチョコレートがずっと戸棚の隅に置かれていたことで、父はきっと甘いものが好きではないのだなと子ども心に傷ついて、それ以来、わが家のバレンタインは自然消滅した。父が本当は、甘いものに目がないことを知ったのは、大学に通うために家を出た後のことだった。帰省の土産にと買ったお菓子が、ありえない早さでなくなっていたのを、父の仕業だと可笑しそうに密告してきた母が、ついでのように「なのに、いつかあんたがあげたチョコレートだけは、ずっとずっと大事にとってたねえ」と教えてくれた。家族は、思ったよりゆっくりと家族のことを知っていく。あの時、私は叱られたわけではなかった。父も、あの言葉を後悔していたのかもしれない。だから、きっと20年近くたって、ひょっこり贈られたチョコレートのお返しを柄にもなく届けてくれたのだろう。包を開けると「鶴の子」だった。親鳥をかたどった箱を開けると、涙が出そうな匂いがした。35年前、石村萬盛堂で生まれたホワイトデーが、今年も心と心をやわらかく包み込みますように。
父と、3月14日。 石村萬盛堂 福岡 ホワイトデー発祥の老舗和菓子店 銘菓「鶴乃子」マシュマロ お菓子 2013年 新聞広告 永野弥生
嫌だなあ。3月14日に「嫌い」なんて。
「ホワイトデー」でネット検索をしてみると、思わぬ情報にヒットする。お返しの定番「マシュマロ」には、「あなたが嫌い」という意味がある。と、いうものだ。斬新すぎる。バレンタインにもらったチョコレートを、僕のやさしさ、つまりマシュマロで包んで返すよ。という意味を込めて、世に送り出されたはずのホワイトデーが、顔も知らない誰かに、真逆の意味で紹介されている。どうやら「君の気持には応えられないから、やさしさで包んで、そのままお返しするよ」と、解釈されているらしい。嫌いな相手に、嫌いだと伝えるための贈り物が存在する世界など嫌だ。どんな好意も、悪意になり得るネットの世界は、かくも真意がブレやすい。ホワイトデーに限らず、遠くの見知らぬ人に振り回されるより、どうか目の前の人と、日々笑顔でお過ごしくださいませ。38年前、石村萬盛堂で生まれたホワイトデーが、今年も心と心をやわらかく包み込みますように。
石村萬盛堂 老舗 和菓子屋 福岡 銘菓 鶴乃子 お菓子 2016年 新聞広告
身近なあの人のために「お返し」する。その気持ちだけで、何かが始まり、広がるかもしれない。
3月。そう聞いて、まず思い浮かべる日付が、去年の3月11日を境に変わりました。「ホワイトデーどころではない」誰もがそう思って当たり前。日本中がそんな空気でした。でも、その予想は、清々しく裏切られたのです。被災地の友からお返しを贈られた人がいました。たいせつな人の遺品から、自分への贈り物を見つけた人がいました。ネット上には、多くの人のホワイトデーによせる思いが綴られていました。あの日、ホワイトデーは消えてはいなかった。日本の「もらった気持ちには、お返しする」そんな、ささやかながら温かい文化は、冬の桜のように生きていたのです。あれから一年。「自分が日本のためにできること」その答えを出せる人は、少ないかもしれません。だけど、35年前、博多の石村萬盛堂で生まれたホワイトデーが、日本中で心をつなぐことになるとは、想像もできなかったように、身近なあの人のために「お返し」する。その気持ちだけで、何かが始まり、広がるかもしれない。そう信じています。
消えなかった、3月14日。 石村萬盛堂 福岡 ホワイトデー発祥の老舗和菓子店 銘菓「鶴乃子」マシュマロ お菓子 2012年 新聞広告 永野弥生
今日ドキドキしない人は、来月もドキドキしない人です。
バレンタインは、楽しまなきゃ損でしょ。 友達でいい。その「で」、気になるなあ。 一年に一度のバレンタインは、手づくりチョコでしょ。
ロッテ lotte バレンタインデー ホワイトデー お菓子 チョコレート 2011年 ポスター
3月に収穫するなら、2月に種まきです。
お父さんの目が、くれるかどうかを探ってる。
西武百貨店 西武のバレンタイン ホワイトデー チョコレート 2009年 ポスター 土居ナンシー美由希
彼女がいること以外ぜんぶ好きです。
好きだった人によく似てると言われても。 20才のドキドキと50才のドキドキって、そんなに違わないかも。 一個ももらえない人を減らしたい。
西武百貨店 西武のバレンタイン ホワイトデー チョコレート 2009年 ポスター 門田陽
好きなものをくれた人はしばらくは好きです。
もらえるか、もらえないか。ビミョ〜な人かえらもらえると、かなりうれしい。 岩田屋 百貨店 買い物 ショッピング ホワイトデー バレンタインデー 1996年 ポスター 岡田賢